「SSD RAID1 意味ないって本当?」そんな疑問を持ってこのページに来た方も多いのではないでしょうか。SSDが一般的になってきたここ最近、「SSDでRAID1を組む意味あるの?」という声が増えてきていて、SNSや掲示板でもよく話題にあがっています。
たしかに、SSDはもともと寿命が長くて信頼性も高いので、「わざわざRAID1にする必要あるの?」と思うのも無理はありません。でも、USB接続のSSDやポータブル SSD RAID1を使ってバックアップ体制を整えている人もいて、完全に意味がないとは言い切れないんですよね。
この記事では、「SSD RAID1は本当に意味ないのか?」というテーマで、SATA SSD RAID1やSSDとHDDを混在させたRAID構成、RAID1 HDD SSD 交換の注意点など、幅広く紹介していきます。また、外付けで使う場合のSSD RAID1 ケースの選び方や、実際の運用例もあわせて解説します。
「RAIDって難しそう…」と思ってる方も大丈夫。やさしく、わかりやすくお届けしますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
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SSD RAID1が容量効率やコスト面で不利な理由
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書き込み速度や体感性能にほとんど差がない
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信頼性の高いSSDにはRAID1が必須でない
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NVMe SSDや他の選択肢との比較
SSDのRAID1は意味ないと言われる理由は?
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RAID1の容量効率が悪すぎる
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書き込み速度にメリットがない
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SSDの信頼性が高くRAIDが不要
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単体SSDと体感差がほぼない
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高速NVMe SSDとの比較における限界
RAID1の容量効率が悪すぎる
RAID1の一番のデメリットは、なんといっても「容量効率の悪さ」です。安全性を高めるために、2台のストレージにまったく同じデータを保存する仕組みなので、物理的に2倍の容量があっても、実際に使えるのは1台分だけになります。
たとえば以下のような感じです:
使用するSSDの台数 | 各SSDの容量 | 実際に使える容量 | 備考 |
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2台 | 500GB | 500GB | ミラーリングにより片方はバックアップ用 |
2台 | 1TB | 1TB | 実際には2TB分のコストがかかる |
つまり、「倍のお金を払って、使えるのは半分の容量」という状態。これは、特に個人利用やコストを抑えたい場合にはかなりのネックになります。
また、異なる容量のディスクを組み合わせると、容量の少ない方に合わせられてしまうという制約もあります。たとえば1TBと500GBの組み合わせなら、使えるのは500GBのみ。
容量をたっぷり使いたい人にとって、RAID1はかなり“もったいない”選択肢です。
書き込み速度にメリットがない
RAIDという言葉から、「なんとなく速くなる」というイメージを持ってしまいがちですが、RAID1に関してはスピードアップの効果はほとんど期待できません。
RAID1は、同じデータを2台のSSDに同時に書き込む“ミラーリング”方式です。そのため、書き込み速度が向上するどころか、逆に少し遅くなることもあります。これは、書き込む処理が2回分になるため、書き込みの待ち時間が発生するからです。
一方で、読み込みに関しては理論上、2台から並行して読み込むことで若干の向上があると言われますが、体感できるほどの差ではありません。
書き込み速度の観点で見ると、以下のような比較になります:
ストレージ構成 | 書き込み速度の傾向 | 説明 |
---|---|---|
単体SSD(SATA) | ◎ | すでに十分速い |
RAID1構成(SSD×2) | △ | 同時書き込みで少し負荷がかかることも |
RAID0構成(SSD×2) | ◎~◯ | 並列書き込みにより高速化。ただし冗長性なし |
速度を重視してRAID1を選ぶのは、方向性がズレてしまう可能性があります。速さを求めるなら、RAID0やNVMe SSDを検討する方が賢い選択です。
SSDの信頼性が高くRAIDが不要
一昔前までは、HDDの故障がよくあり、「RAIDで守らなきゃ!」という空気がありました。でも今は事情が違います。SSDは構造上、物理的な動くパーツがないため、HDDと比べて圧倒的に壊れにくいんです。
実際、多くのSSDメーカーが提供する「TBW(総書き込み容量)」や「MTBF(平均故障間隔)」の数値を見ても、かなりの長寿命を前提に作られていることがわかります。
SSDの信頼性の高さは以下の点からもわかります:
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動く部品がないため、物理的な故障リスクが低い
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衝撃に強く、ノートPCや外付けドライブにも向いている
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発熱や消費電力が少なく、安定性が高い
つまり、「SSDは壊れにくい」が今や常識なんです。だからといって絶対に壊れないわけではありませんが、RAID1を使わなくても、外部ストレージやクラウドでこまめにバックアップを取るだけでも十分な対策になります。
「RAID1=安心」という時代は終わりつつあるかもしれません。
単体SSDと体感差がほぼない
「RAIDを組めば、もっとサクサク動くんじゃない?」と思う人は多いです。でも、RAID1を使っても実際の使用感に大きな違いは出ません。
たとえば、ゲームの起動、動画の編集、画像処理、アプリの立ち上げなど、普段のPC操作では、単体のSSDであっても十分に快適なスピードを実現できます。そのため、RAID1にしたところで「お、速くなった!」と実感する場面はほぼないと思っておいて大丈夫です。
ユーザーの感覚としては以下のようになります:
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【単体SSD】:快適、問題なし
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【RAID1】:安全性は高いけど、体感的には変わらない
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【RAID0】:速くなるけど、安全性はゼロ
つまり、RAID1は「保険にはなるけど、速さは変わらない」という立ち位置です。
性能アップを期待してRAID1を組むのは、目的と手段がズレてしまうリスクがあるので要注意です。
高速NVMe SSDとの比較における限界
RAID1が速度アップに向かない一番の理由は、今の時代の「NVMe SSD」の存在です。
これは、従来のSATA接続と違って、PCIeという超高速なインターフェースを使うことで、読み書きのスピードがまるで別次元。単体で使っても圧倒的な速さを実現しています。
以下は、ストレージごとの速度感をざっくり比較した表です:
ストレージ種類 | 読み込み速度(目安) | 書き込み速度(目安) |
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SATA SSD(単体) | 約500MB/s | 約450MB/s |
NVMe SSD(単体) | 約3000MB/s以上 | 約2500MB/s以上 |
RAID1(SATA SSD×2) | 約500MB/s | 約450MB/s(変化なし) |
つまり、RAID1を組んだSATA SSDの構成より、NVMe SSD1台の方が断然速いわけです。
しかも、NVMe SSDなら設定もシンプルで、RAIDのように専用のBIOS設定やコントローラーも不要です。初期設定が面倒だったり、ビルド中にトラブルが発生する心配もありません。
性能も手軽さもNVMe SSDが上回る今、わざわざRAID1を組む意味はかなり薄れてきていると言えます。
SSD RAID1 意味ないは本当かを検証
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RAID1の信頼性と安全性の仕組み
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SSD RAID1のメリットを再度考えてみる
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SSD RAID1の活用シーンの具体例
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RAID構成のコストとトラブルリスク
RAID1の最大の特徴は、「ミラーリング」という仕組みで信頼性と安全性を確保することです。ミラーリングとは、2台のストレージにまったく同じデータを書き込むことで、どちらかが故障してもデータを失わずに済むようにする方法です。
たとえば、1台のSSDが突然壊れてしまっても、もう1台には同じデータが保存されているため、そちらから問題なく読み出すことができます。これは、特に大事なデータを扱う環境では非常に心強い機能です。
RAID1は、以下のような信頼性の高さを持っています:
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ストレージ1台が故障してもデータを失わない
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読み込み時は2台から並行してアクセスできるため、若干高速化する場合もある
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ハード的な障害に強く、長期運用向き
ただし、RAID1はバックアップの代わりにはなりません。なぜなら、RAIDは「ハードディスクの故障には強い」けれど、「人為的ミスやウイルスによるデータ破壊」には無力だからです。
たとえば、間違って大事なファイルを削除してしまった場合、2台とも同じ内容なので、どちらも同時に消えてしまいます。つまり、RAID1は「故障対策」であり、「バックアップ対策」ではないということを理解しておくことが大切です。
SSD RAID1のメリットを再度考えてみる
「SSDはもともと壊れにくいし、RAID1って意味あるの?」と思われがちですが、実はSSDとRAID1の組み合わせには独自のメリットがあります。特に、“止められない”業務や環境においては、冗長性(余裕のある仕組み)が大きな安心感につながります。
RAID1の主なメリットを挙げると、以下のようになります:
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データが常に二重に保存されるので、1台が故障しても業務が止まらない
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ハードディスクの交換後、再構築が比較的スムーズ
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定期バックアップの頻度を減らす“補助策”として使える
SSDは確かに壊れにくいですが、「ゼロではない」という点は見逃せません。特に電源の急な遮断や、ファームウェアの不具合など、予測できないトラブルも存在します。
また、RAID1にすることで、「1台のSSDが不調でもすぐ気づける」という利点もあります。たとえば、RAID監視ツールを使えば、異常を早期に検出してアラートを受け取ることができるため、問題のあるディスクだけを交換すれば済むケースが多いです。
RAID1は完璧な安全装置ではありませんが、「トラブル時に慌てなくていい体制を作る」という点では、今でも十分に意味があります。
SSD RAID1の活用シーンの具体例
では実際に、SSD RAID1はどんな場面で役立つのでしょうか?「データの安全性は重視したいけど、毎日手作業でバックアップを取るのは面倒…」という人にとっては、RAID1はかなり頼れる存在になります。
以下のようなシーンでは、RAID1が活躍します:
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社内サーバーや業務用PC
業務中に突然SSDが壊れてしまうと、仕事が完全にストップしてしまいます。RAID1なら、壊れてももう1台がカバーしてくれるので、ダウンタイムが最小限で済みます。 -
写真や動画の編集環境
大容量データを扱う環境では、保存データの信頼性がとても重要です。RAID1にすることで、万が一の機器トラブルに備えられます。 -
家庭用のNASやバックアップサーバー
家族の写真や動画など、大切な思い出を保存する用途にもRAID1は向いています。特に、自動でRAID1を構成できるNAS(ネットワークストレージ)を使えば、設定も簡単です。 -
仮想マシン(VM)を使う開発環境
仮想マシンを何台も使って開発していると、ストレージに負荷がかかりがちです。RAID1にしておけば、トラブルがあっても安心して運用できます。
このように、RAID1は「安全性」と「稼働の継続性」を求める現場で真価を発揮します。とくに「止められない環境」では、万が一の備えとして活用する価値があります。
RAID構成のコストとトラブルリスク
RAID1のメリットがあるのはわかったけれど、「じゃあ、デメリットはないの?」と思う方もいるはずです。実は、RAID1には見落とされがちなコストとリスクがあるんです。
まず、コスト面について:
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ストレージを2台用意する必要がある
たとえば500GBのSSDを2つ使っても、実際に使えるのは500GB。ストレージ容量としては半分の効率になるため、コスパはよくありません。 -
専用のRAIDコントローラーやマザーボードが必要な場合がある
ソフトウェアRAIDで済む場合もありますが、ハードウェアRAIDを組むなら専用機器が必要で、初期投資がかさむことがあります。
次に、トラブルに関するリスクとしてはこんな点が挙げられます:
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RAIDの設定ミスによる構成失敗
BIOSやUEFIでの設定が複雑な機種もあり、慣れていない人には少しハードルが高いです。 -
再構築中にもう1台も故障するとデータ全滅の可能性
RAID1は「1台が壊れても大丈夫」ですが、再構築中にもう1台が壊れると、当然ながらアウトです。 -
RAID構成が崩れると復旧が面倒
一部のRAID管理ソフトでは、構成が崩れた場合の復旧作業がかなり面倒だったり、特定の環境でしか再設定できなかったりすることがあります。
このように、RAID1には安心できる面もありますが、「お金がかかる」「トラブル対応が面倒」というリアルな問題も抱えています。
SSDのRAID1が意味ないと言われる理由まとめ
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実容量はストレージ2台のうち1台分しか使えない
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倍のコストをかけても容量効率が非常に悪い
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異なる容量のディスクを組むと少ない方に制限される
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RAID1構成では書き込み速度の向上は期待できない
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書き込み処理が2台分になるため逆に遅くなる場合がある
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読み込み速度も体感できるほどの差は出ない
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SSDはもともと信頼性が高くRAIDで保護する必要性が薄い
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物理的に壊れにくく、耐衝撃性にも優れている
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外部バックアップで十分なデータ保護が可能
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単体SSDとRAID1の使用感に大きな違いはない
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スピード目的でRAID1を組んでも体感差が得られない
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RAID0と違いRAID1は高速化に向いていない
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NVMe SSD単体の方がRAID1構成より圧倒的に速い
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RAID1には設定や構築の手間がかかる
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構成ミスやトラブル時の復旧作業が煩雑になりやすい