マウスのサイドボタン、初期設定の「戻る」「進む」のまま使っていませんか?実はこのボタン、コピーペーストのキーボードショートカットを割り当てたり、仕事効率化に役立つExcel操作やゲーム(FPS)でのアクションを設定することで、PC作業が劇的に快適になるメリットがあります。
設定にはLogicool G HUBやRazer Synapse、エレコム マウスアシスタントといった専用ソフトウェアを使うのが基本ですが、ソフトウェアなしで使えるX-Mouse Button Controlのようなツールも便利です。
この記事では、Windows 11やMacでの設定方法、戻る進むの変更、おすすめの便利な設定、そして「できない」「反応しない」「効かない」時の対処法まで、マウスのサイドボタン割り当て方法を網羅的に解説します。
- 基本的なサイドボタンの設定方法(専用ソフト・OS別)
- 仕事やゲームで役立つ具体的な割り当て例
- ソフトウェアなしでカスタマイズする方法
- 設定が反映されない時のトラブルシューティング
基本的なマウスのサイドボタン割り当て方法
- サイドボタンを割り当てる5つのメリット
- OS標準のWindows 11設定の限界
- macOS標準のMac設定でできること
- メーカー製の専用ソフトウェアとは
- Logicool G HUBでの設定手順
- Razer Synapseのクラウド同期機能
- エレコム マウスアシスタントの特徴
- ソフトウェアなしで設定する代替案
サイドボタンを割り当てる5つのメリット

マウスのサイドボタンの割り当ては、単なるカスタマイズ以上の大きなメリットをもたらします。なぜ多くのユーザーが設定を変更するのか、その主な理由を5つご紹介します。
メリット一覧
- 作業効率の向上: コピー&ペーストやウィンドウ切り替えなど、頻繁に行う操作をワンクリックで実行できます。これにより、クリック数やキーボードとマウス間の手の移動が大幅に削減され、作業全体のスピードが向上します。
- 特定アプリでの操作性向上: Excelでのデータ入力、プログラミング、デザインソフトのツール切り替えなど、各アプリケーションで多用するショートカットを割り当てることで、より直感的で高速な操作が可能です。
- ゲームプレイの優位性: FPSやMMORPGでは、リロードやスキル使用などをサイドボタンに割り当てることで、キーボードから指を離すことなく重要なアクションを実行でき、反応速度でライバルに差をつけることができます。
- 身体的負担の軽減: 手や指の移動距離が減るため、長時間のPC作業による手首や肩への負担を和らげる効果が期待できます。エルゴノミクスの観点からも非常に有効です。
- 操作のパーソナライズ: 自分の使い方や癖に合わせて機能をカスタマイズできるため、PC操作全体がより快適で直感的になります。
このように、サイドボタンの割り当ては、仕事からプライベート、ゲームに至るまで、あらゆるPC操作の質を向上させる強力な手段と言えるでしょう。
OS標準のWindows 11設定の限界
Windows 11では、OSの標準機能だけではサイドボタンの機能を自由に変更することはできません。
「設定」アプリから「Bluetoothとデバイス」→「マウス」と進むと、プライマリボタンの左右入れ替えやポインターの速度、スクロールの設定といった基本的なカスタマイズは可能です。しかし、多くのマウスで「ボタン4」「ボタン5」として認識されるサイドボタンの機能(デフォルトではブラウザの「戻る」「進む」)を、OSレベルで直接変更する項目は存在しません。
このため、サイドボタンの機能を変更するには、後述するメーカー製の専用ソフトウェアや、サードパーティ製の汎用ツールを導入する必要があります。
Microsoft製のマウス(例: Surface Precision Mouse)を使用している場合に限り、「Microsoft マウス キーボード センター」という公式アプリをMicrosoft Storeからインストールすることで、ボタンのカスタマイズが可能です。
macOS標準のMac設定でできること

macOSでも、Windowsと同様に標準機能だけでのサイドボタンカスタマイズには限界があります。「システム設定」から「マウス」の項目を確認しても、スクロールの方向や速度といった基本的な調整しか行えません。
Macでサイドボタンを最大限に活用するには、以下のいずれかの方法を用いるのが一般的です。
| 方法 | 概要 | 特徴 |
|---|---|---|
| メーカー製ソフトウェア | Logicoolの「Logi Options+」など、各メーカーが提供するMac用ソフト。 | Windows版とほぼ同等の詳細なカスタマイズが可能で、最も安定している。 |
| サードパーティ製アプリ | メーカーを問わず様々なマウスをカスタマイズできる汎用ツール。 | SteerMouse (有償): 高機能で安定性が高い定番アプリ。 Karabiner-Elements (無料): キーボードカスタマイズが主だが、マウスボタンにも対応。非常に強力。 Mac Mouse Fix (無料): シンプルで使いやすく、Mission Controlなどを割り当てられる。 |
Macユーザーの場合、まずは使用しているマウスメーカーがMac用ソフトウェアを提供しているか確認し、なければ高機能なサードパーティ製アプリの導入を検討するのが良いでしょう。
メーカー製の専用ソフトウェアとは
マウスの性能を最大限に引き出すために、多くのマウスメーカーは自社製品向けの公式カスタマイズソフトウェアを無料で提供しています。これらを総称して「専用ソフトウェア」と呼びます。
これらのソフトウェアを利用することで、OSの標準設定では不可能な、高度なカスタマイズが可能になります。
主な機能
- ボタン機能の割り当て: キーボードショートカット、マクロ、メディア操作などを自由に割り当て。
- DPI(感度)調整: マウスカーソルの移動速度を細かく設定・切り替え。
- ポーリングレート変更: マウスとPC間の通信頻度を調整。
- RGBライティング設定: マウスのLEDライトの色やパターンをカスタマイズ。
- プロファイル管理: アプリケーションごとに設定を保存し、起動時に自動で切り替え。
デメリット: メーカーごとにソフトが異なるため、複数メーカーのデバイスを使っていると管理が煩雑になります。また、PCのリソースを多少消費します。
特定のメーカーのマウスをメインで使っている場合は、まずこの専用ソフトウェアをインストールするのが最もおすすめです。
Logicool G HUBでの設定手順

Logicool(ロジクール)のゲーミングデバイス「Gシリーズ」を使っている場合、統合管理ソフトウェア「Logicool G HUB」でサイドボタンをカスタマイズします。ゲーミング向けとされていますが、その高機能性から仕事で活用しているユーザーも非常に多いのが特徴です。
設定手順
- Logicoolの公式サイトからG HUBをダウンロードし、PCにインストールします。
- ソフトウェアを起動すると、接続されているデバイスが表示されるので、設定したいマウスをクリックします。
- 画面左側のメニューから「割り当て」(アイコンはマウスに矢印が向いている形)を選択します。
- 中央に表示されるマウスのイラストから、割り当てたいサイドボタン(例: G4, G5)をクリックするか、ドラッグ&ドロップで選択します。
- 左側のコマンドリストから「キー」「アクション」「マクロ」などを選び、割り当てたい機能をボタンにドラッグ&ドロップすれば設定完了です。
Razer Synapseのクラウド同期機能
Razer(レイザー)製のデバイスを使用している場合は、統合管理ソフトウェア「Razer Synapse」を利用します。このソフトウェアの最大の特徴は、設定がクラウド上に保存される点です。
これにより、自宅のPCで設定した内容が、職場や友人の家など、別のPCにRazerアカウントでログインするだけで自動的に同期され、同じ環境をすぐに再現できます。複数のPCで作業する方にとっては非常に便利な機能です。
設定手順
- Razer公式サイトからRazer Synapseをダウンロードし、インストールします。初回起動時にRazer IDでのログインが必要です。
- 起動後、上部メニューの「デバイス」から設定したい「マウス」を選択します。
- 「カスタマイズ」タブを開くと、マウスのイラストが表示されます。
- 設定したいサイドボタンをクリックすると、左側に割り当て可能な機能の一覧(キーボード機能、マウス機能、マクロなど)が表示されます。
- 希望の機能を選択し、「保存」をクリックすれば設定が適用されます。
また、Razer Synapseは「CHROMA STUDIO」という高度なライティング機能も搭載しており、対応デバイス間で光の演出を同期させるなど、デザイン性の高いカスタマイズも楽しめます。
エレコム マウスアシスタントの特徴

日本のPC周辺機器メーカー、エレコム(ELECOM)も、自社の多機能マウス向けに「エレコム マウスアシスタント」という設定ソフトウェアを提供しています。海外メーカーのソフトとは一味違う、ユニークな機能が搭載されているのが特徴です。
特徴的な機能
- ジェスチャー機能: ボタンを押しながらマウスを特定の方向(上下左右など)に動かすことで、異なる機能を実行させることができます。1つのボタンに複数の操作を割り当てられる便利な機能です。
- 定型文の貼り付け: よく使うメールの署名や挨拶文などを登録しておき、ボタン一つで貼り付けることができます。
- フライングスクロール: ホイールを勢いよく回転させると、長いウェブページやExcelシートを高速でスクロールできる機能です。
設定手順
- エレコムの公式サイトにアクセスし、使用しているマウスの型番を検索して、対応する「マウスアシスタント」をダウンロード・インストールします。
- ソフトウェアを起動すると、設定画面が表示されます。
- 割り当てたいボタンの番号に対応するプルダウンメニューをクリックします。
- 表示された機能リストから、割り当てたい機能(ショートカットキー、ブラウザ操作など)を選択します。
- 「適用」または「OK」をクリックして設定を保存します。
ソフトウェアなしで設定する代替案
職場のセキュリティポリシーなどで専用ソフトウェアのインストールが許可されていない場合でも、サイドボタンをカスタマイズする方法はいくつか存在します。
ソフトウェアなしで設定する主な方法
- サードパーティ製汎用ツールを利用する
メーカーを問わず様々なマウスのボタン設定を変更できる、非公式のツールを利用する方法です。特にWindows向けの「X-Mouse Button Control」は非常に高機能で定番のフリーソフトとして知られています。インストール不要で使えるポータブル版が用意されていることもあり、環境によっては利用できる場合があります。 - オンボードメモリを活用する
ゲーミングマウスなど、比較的高機能なマウスには「オンボードメモリ」という機能が搭載されていることがあります。これは、マウス本体に設定プロファイルを保存できる機能です。自宅のPCなど、専用ソフトウェアをインストールできる環境で一度設定をマウス本体に保存してしまえば、その後はソフトウェアがインストールされていない別のPCに接続しても、保存した設定のまま使用することができます。
使用しているマウスがオンボードメモリに対応しているか、製品の仕様を確認してみましょう。これが最もスマートな解決策になる可能性があります。
用途別!マウスのサイドボタン割り当て方法と応用
- 万能ツールX-Mouse Button Control
- おすすめ設定で作業を便利にする
- デフォルトの戻る進むを変更する理由
- コピーペーストのキーボードショートカット
- 仕事効率化に役立つExcel設定例
- ゲームで有利になるFPS向け設定
- できない・反応しない・効かない時の対処法
- 最適なマウスのサイドボタン割り当て方法まとめ
万能ツールX-Mouse Button Control

X-Mouse Button Control (XMBC) は、Windows向けの非常に高機能で定番のマウスボタン割り当て変更フリーソフトです。メーカーや機種を問わず、ほぼ全てのマウスに対応するその汎用性の高さが魅力です。
主な特徴
- 高い汎用性: 3ボタンマウスから多ボタンのゲーミングマウスまで、幅広く対応します。
- プロファイル機能: アプリケーションごとに異なるボタン設定を作成し、ウィンドウがアクティブになると自動で切り替わります。
- 豊富な割り当て機能: 単純なキー割り当てだけでなく、ウィンドウ操作(閉じる、最小化など)やメディアコントロール(再生/停止、音量調整)など、多彩な機能を割り当て可能です。
- Simulated Keys: 「Ctrl+C」のようなショートカットキーはもちろん、一連のキー操作を記録して簡易的なマクロとして割り当てることもできます。
- レイヤー機能: 1つのボタンに2つの機能を割り当て、特定のキー(Shiftキーなど)を押しながらクリックすることで使い分けるといった高度な設定も可能です。
設定手順
- 公式サイトからソフトウェアをダウンロードし、インストールします。
- 起動するとタスクトレイにアイコンが常駐するので、ダブルクリックして設定画面を開きます。
- 画面右側のリストから設定したいボタン(例: Mouse Button 4)の隣にあるプルダウンメニューを選択します。
- 割り当てたい機能を選びます。ショートカットキーなら「Simulated Keys」を選択し、表示されるウィンドウにキーを入力します。(例: コピーなら `{CTRL}C`)
- 設定後、右下の「Apply」をクリックして適用します。
メーカー製ソフトが使えない環境や、より高度なカスタマイズを求めるユーザーにとって、非常に強力な選択肢となります。
おすすめ設定で作業を便利にする
サイドボタンに何を割り当てるか迷ったら、まずは多くのユーザーが利用している定番の便利な設定から試してみるのがおすすめです。ここでは「一般操作」と「作業効率化」の2つのシーンに分けてご紹介します。
Webブラウジング・一般操作
日常的なPC操作を快適にするための設定です。
| 割り当て機能 | ショートカット | 主な用途・メリット |
|---|---|---|
| タブを閉じる | Ctrl + W |
不要になったWebページのタブを素早く閉じられる。 |
| 閉じたタブを復元 | Ctrl + Shift + T |
誤って閉じてしまったタブをワンクリックで復元できる。 |
| 新しいタブを開く | Ctrl + T |
検索や新しいページを開く際に便利。 |
| デスクトップの表示 | Win + D |
たくさんのウィンドウを一度に最小化し、デスクトップにアクセスできる。 |
仕事・作業効率化
特にテキスト入力やファイル操作が多い方におすすめの設定です。
| 割り当て機能 | ショートカット | 主な用途・メリット |
|---|---|---|
| コピー / ペースト | Ctrl + C / V |
最も人気のある設定。右手だけでコピペが完結する。 |
| 元に戻す | Ctrl + Z |
操作ミスを即座に取り消せる。 |
| Enter / Delete | Enter / Delete |
文字入力の確定やファイル削除がスムーズになる。 |
| 仮想デスクトップ切替 | Win+Ctrl+→/← |
複数の作業スペースを効率的に使い分けられる。 |
| スクリーンショット | Win + Shift + S |
画面の一部を素早くキャプチャしてクリップボードに保存できる。 |
| マイクのミュート | (各アプリのショートカット) | オンライン会議中に素早くマイクのオン/オフを切り替えられる。 |
これらの設定を試してみて、自分の使い方に合った組み合わせを見つけてみてください。
デフォルトの戻る進むを変更する理由

マウスのサイドボタンは、多くの場合、デフォルトでWebブラウザの「戻る」「進む」機能が割り当てられています。これは便利な機能ですが、あえて変更するユーザーも少なくありません。その主な理由は以下の通りです。
「戻る」「進む」を変更する主な理由
- 他の操作を優先したい: 「戻る」「進む」機能よりも、「コピー」「ペースト」など、他の操作の方が圧倒的に使用頻度が高いため、そちらを割り当てて作業効率を上げたい。
- 誤操作を防ぎたい: ブラウジング中にマウスを握り直した際などに、意図せずサイドボタンを押してしまい、ページが移動してしまうのを防ぎたい。特にフォームに入力している最中にページが戻ってしまうと、入力内容が消えてしまうことがあります。
- アプリケーションでの予期せぬ動作: 特定のソフトウェアやゲームで、サイドボタンが意図しない動作(例:視点変更など)を引き起こすことがあるため、無効化したり別の機能に変更したりしたい。
これらの理由から、多くのユーザーは自分の作業スタイルに合わせて、より使用頻度の高い機能にカスタマイズしています。設定方法は、各メーカーの専用ソフトウェアやX-Mouse Button Controlで、該当ボタンの割り当てを「無効 (Disable)」にするか、別の機能に変更するだけです。
コピーペーストのキーボードショートカット
サイドボタンの割り当てで最も人気があり、多くの人におすすめできるのが「コピー (Ctrl+C)」と「ペースト (Ctrl+V)」です。
この設定の最大のメリットは、マウスから手を離すことなく、右手だけでコピーと貼り付けの操作が完結する点にあります。通常、コピー&ペーストは左手でキーボードのショートカットを押し、右手でマウスを操作するという両手を使った作業です。しかし、サイドボタンに割り当てることで、左手はキーボードのホームポジションに置いたまま、または別の作業をしたままで、右手だけで一連の操作をスムーズに行えるようになります。
テキスト編集、ファイル整理、データ入力、プログラミングなど、コピー&ペーストはあらゆるPC作業で発生します。この設定を行うだけで、これらの作業効率が劇的に向上し、一度慣れると元には戻れないほどの快適さを実感できるでしょう。
主なソフトウェアでの設定方法
- Logicool G HUB: 「割り当て」→「キー」から、ボタンに「Ctrl」と「C」(または「V」)を登録します。
- Razer Synapse: 「カスタマイズ」からボタンを選び、「キーボードの機能」→「キー割り当て」で「Ctrl+C」(または「Ctrl+V」)を登録します。
- X-Mouse Button Control: ボタンのプルダウンから「Simulated Keys」を選び、入力欄に
{CTRL}C(コピー)または{CTRL}V(ペースト)と入力します。
仕事効率化に役立つExcel設定例

表計算ソフトのExcelは、データ入力や編集でキーボードとマウスの往復が頻繁に発生するため、サイドボタンのカスタマイズが特に効果を発揮するアプリケーションの一つです。
Excel作業を効率化するためのおすすめ割り当て設定をいくつかご紹介します。
| 割り当て機能 | ショートカット | 効果 |
|---|---|---|
| セルの編集 | F2 |
アクティブなセルを即座に編集モードにできる。ダブルクリック不要。 |
| Enter / Tab | Enter / Tab |
セル入力の確定と右(Tab)または下(Enter)への移動をボタンで行える。 |
| 元に戻す / やり直し | Ctrl+Z / Ctrl+Y |
操作ミスを素早く修正できる。 |
| 上書き保存 | Ctrl + S |
作業の区切りでこまめな保存をワンタッチで行える。 |
| セルの書式設定 | Ctrl + 1 |
多用する「セルの書式設定」ダイアログをすぐに呼び出せる。 |
| シート間の移動 | Ctrl+PgDn/PgUp |
複数のワークシートを扱う際に、素早くシートを切り替えられる。 |
さらに高度な使い方として、定型的な一連の操作を「マクロ」として記録し、そのマクロ実行をサイドボタンに割り当てる方法があります。これにより、ボタン一つで複雑な処理を自動で実行させることができ、作業効率を飛躍的に向上させることが可能です。
ゲームで有利になるFPS向け設定
一瞬の判断と正確な操作が勝敗を分けるFPS(First-Person Shooter)ゲームにおいて、サイドボタンの活用は非常に重要です。キーボードの移動キー(WASD)から指を離さずに実行したいアクションを割り当てるのが基本戦略となります。
FPSにおすすめの割り当て設定
- リロード: 最も一般的で効果的な設定。敵との撃ち合いの合間に、移動しながらスムーズにリロードできます。
- 近接攻撃: 弾切れ時や至近距離での戦闘で、とっさに近接攻撃を繰り出すことができます。
- グレネード / スキル使用: 重要なアビリティや投擲物を、移動キーから指を離すことなく、最適なタイミングで使用できます。
- 武器の切り替え: プライマリ武器とセカンダリ武器を瞬時に切り替えることができます。
- プッシュ・トゥ・トーク (PTT): ボイスチャットで話す時だけ押すボタンを割り当てれば、チームとの連携がスムーズになります。
- DPIシフト(スナイパーボタン): ボタンを押している間だけDPI(マウス感度)を一時的に低くする機能。スナイパーライフルでの精密なエイムを強力にサポートします。
できない・反応しない・効かない時の対処法

せっかく設定したのにサイドボタンが反応しない、効かないというトラブルは意外とよくあります。そんな時は、以下の項目を上から順に確認してみてください。
1. ソフトウェア関連の確認
- 再起動: まずは設定用ソフトウェアを再起動し、それでもダメならPC自体を再起動してみましょう。
- 管理者として実行: ソフトウェアのアイコンを右クリックし、「管理者として実行」を選択して起動します。特にゲーム内で設定が反映されない場合に有効なことがあります。
- アップデート: ソフトウェアやマウスのファームウェアが最新版か確認し、古い場合はアップデートします。
- 再インストール: 一度ソフトウェアをアンインストールし、公式サイトから最新版をダウンロードして再インストールすると解決することがあります。
- 常駐ソフトとの競合: セキュリティソフトや他のデバイス管理ソフトが干渉している可能性もあります。一時的にそれらのソフトを停止して動作を確認してみてください。
2. プロファイル設定の確認
- プロファイルの適用: 正しいプロファイルが選択され、適用されているか確認します。
- アプリとの連携: 特定のアプリケーションでのみ効かない場合、そのアプリとプロファイルが正しくリンクされているか設定を見直します。
- オンボードメモリへの保存: マウスに設定を保存する「オンボードモード」と、PC上のソフトウェアで管理するモードが切り替えられる場合があります。意図したモードになっているか確認しましょう。オンボードメモリに設定を保存することで、ソフトウェアの干渉を受けずに動作することもあります。
3. ハードウェア・接続の確認
- USBポートの変更: 別のUSBポートに接続してみます。USBハブを使っている場合は、PC本体のポートに直接接続して試しましょう。
- 接続確認: ケーブルの断線や、ワイヤレスの場合はレシーバーの接続不良、電池残量不足がないか確認します。
- 物理故障の切り分け: 可能であれば、別のPCに接続してボタンが反応するか試します。もし別のPCでも反応しなければ、マウス本体の物理的な故障の可能性が高まります。
一部のオンラインゲームでは、チート対策機能がマウス設定ソフトウェアの動作をブロックしてしまうことがあります。「管理者として実行」で改善しない場合は、ゲームとの相性問題の可能性も考えられます。
最適なマウスのサイドボタン割り当て方法まとめ
この記事では、マウスのサイドボタンをカスタマイズする方法について、基本的な設定から応用例、トラブルシューティングまで幅広く解説しました。最後に、本記事の要点をまとめます。
- サイドボタンの割り当てでクリック数や手の移動が減り作業効率が向上する
- 専用ソフトウェアはマウスの全機能を活用でき最も安定した動作が期待できる
- Logicool G HUBはゲームやアプリごとにプロファイルを自動で切り替えられる
- Razer Synapseは設定をクラウドに保存し複数PCで同期できるのが強み
- エレコム マウスアシスタントには独自のジェスチャー機能などが搭載されている
- ソフトウェアなしでもオンボードメモリや汎用ツールで設定は可能である
- WindowsやMacのOS標準機能だけではサイドボタンの機能変更はできない
- X-Mouse Button Controlはメーカーを問わず使える高機能なフリーソフトだ
- おすすめ設定にはタブ操作や仮想デスクトップ切り替えなど便利なものが多い
- 誤操作防止や使用頻度を理由にデフォルトの「戻る」「進む」は変更されやすい
- 最も人気のある設定は右手だけで完結するコピーとペーストの割り当てである
- ExcelではF2キーやシート移動などを割り当てると入力や編集が高速化する
- FPSゲームではリロードやスキル使用を割り当て移動キーから指を離さないのが基本
- 設定が効かない時はソフトの再起動や管理者実行、USBポートの変更を試す
- トラブルの原因がソフトウェア、プロファイル、ハードウェアのどこにあるか切り分ける
自分に合った設定を見つけることで、PC操作はもっと快適で効率的になります。ぜひ、この記事を参考にサイドボタンのカスタマイズに挑戦してみてください。