PCの買い替えや無線LANへの移行で、使わなくなったLANケーブルの処分に困っていませんか?そもそも他のケーブルとの見分け方がわからない、何ゴミで分別すればいいの?という疑問も多いかもしれませんね。自治体によって燃えないゴミや燃えるゴミ、金属ゴミなどルールが違い、長いものは切る必要がある場合も。
この記事では、基本的な捨て方の注意点から、小型家電リサイクル回収ボックスやヤマダ電機・ケーズデンキといった家電量販店の利用法、大量にある場合の不用品回収業者、売る・買取、リサイクルや寄付、さらには意外な再利用方法まで解説します。USBケーブルや電源コードの処分にも触れるので、ぜひ参考にしてくださいね。
- LANケーブルの基本的なゴミ分別のルール
- お住まいの自治体ごとの正しい捨て方や確認方法
- ゴミとして捨てる以外の処分方法(回収・買取・寄付など)
- 処分時の注意点や意外な再利用のアイデア
基本的なLANケーブルの捨て方!ゴミの分別ルールを解説
- そもそもLANケーブルの見分け方とは?
- LANケーブルは何ゴミ?基本的な分別ルール
- お住まいの自治体のルール確認が必須
- 燃えないゴミ?燃えるゴミ?金属ゴミ?
- 長いLANケーブルは切るべき?
- 処分する前に知っておきたい注意点
そもそもLANケーブルの見分け方とは?

まず、捨てたいケーブルが本当にLANケーブルか確認するところから始めましょうか。他のケーブルと見分けるポイントはいくつかあるんですよ。
一番わかりやすいのは、ケーブルの両端についている透明なプラスチックの端子(コネクタ)です。これは「RJ-45」という規格で、カチッと固定するためのツメが付いているのが特徴ですね。コネクタの中を覗き込むと、カラフルな8本の細い線(芯線)が見えるはずです。これがLANケーブルの目印ですよ。
ケーブルの表面に「CAT5e」や「CAT6」といった文字が印字されていることも多いので、そこでも確認できます。
電話線との違いに注意!
見た目がそっくりなものに電話線(モジュラーケーブル)がありますが、こちらのコネクタ(RJ-11)はLANケーブルより一回り小さいです。中の芯線も2本か4本と少ないので、並べてみると違いがよくわかりますよ。
USBケーブルや電源コードはコネクタの形状が全く違うので、間違えることは少ないかなと思います。
LANケーブルは何ゴミ?基本的な分別ルール
LANケーブルは、内部に銅などの金属線が使われていて、外側は塩化ビニルといったプラスチックで覆われています。このように複数の素材が組み合わさった「複合素材製品」なので、何ゴミになるかは自治体の判断によって大きく変わってくるのが正直なところです。
一般的には「不燃ごみ(燃えないゴミ)」に分類されるケースが最も多いですが、自治体によっては「可燃ごみ」や「金属ごみ」、「小型家電」として扱われることもあります。そのため、「多分これだろう」で捨ててしまうのはNGですよ。
お住まいの自治体のルール確認が必須

ゴミの分別ルールは全国で統一されているわけではなく、それぞれの市町村が独自に定めています。なので、必ずあなたが住んでいる自治体のルールを確認する必要があります。
確認方法はいくつかありますよ。
自治体のルール確認方法
- 自治体の公式ウェブサイトで「ごみ・リサイクル」のページを探す
- 各家庭に配られる「ごみ収集カレンダー」や「分別ガイドブック」を見る
- 自治体提供の「ごみ分別アプリ」を利用する
- 市の環境課や清掃担当部署に電話で問い合わせる
参考までに、いくつかの主要都市の分別例を挙げておきますね。ただ、これはあくまで一例なので、必ずご自身の自治体の最新情報を確認してください。
| 自治体 | 分別区分 | 出し方のルール |
|---|---|---|
| 東京都新宿区 | 金属・陶器・ガラスごみ | 50cm未満に切るか束ねる |
| 神奈川県横浜市 | 燃やすごみ | 50cm未満に切るか束ねる |
| 大阪府大阪市 | 普通ごみ | 束ねて最大の辺が30cm以下になるようにする |
| 神奈川県川崎市 | 小物金属 | 長さ50cm未満のものは透明な袋に入れる |
※上記は記事作成時点の情報です。ルールが変更される可能性もあるため、必ずお住まいの自治体の公式サイト等で最新の情報をご確認ください。
燃えないゴミ?燃えるゴミ?金属ゴミ?
なぜ自治体によって分別が違うのか、気になりますよね。これにはちゃんと理由があるんです。
- 燃えないゴミ(不燃ごみ)
- これが一番一般的な分類です。内部の金属や、燃えにくいプラスチック素材でできているため、不燃物として扱われます。
- 燃えるゴミ(可燃ごみ)
- 一部の自治体では、非常に高性能な焼却炉を備えています。そのため、LANケーブルのようなものでも高温で処理できてしまうんですね。焼却後の灰から金属だけを回収する設備を持っている場合もあります。
- 金属ゴミ(小物金属)
- ケーブル内部の銅線は貴重な資源です。これをリサイクルすることを目的に、最初から「金属ごみ」として分別する自治体もあります。
このように、自治体の清掃工場の設備やリサイクル方針によって、分別方法が変わってくるというわけです。
長いLANケーブルは切るべき?

LANケーブルって、短いものから10mを超えるような長いものまでありますよね。これをそのまま捨てていいのか、というのも大事なポイントです。
多くの自治体では、「一辺の長さが30cmまたは50cmを超えるもの」を粗大ごみと定義しています。そのため、長いLANケーブルをそのまま捨てると、有料の粗大ごみ扱いになってしまう可能性があるんです。
そうならないように、以下の方法でコンパクトにまとめましょう。
長いケーブルのまとめ方
- 切る:ニッパーやペンチなどで、自治体が定める長さ(例: 30cm)以下に切断する。
- 束ねる:切るのが難しい場合、ひもや結束バンドで輪っか状にまとめ、規定の長さ以下になるようにする。
切断するときの注意点
ケーブルを切るときは、思わぬケガをしないように注意してください。滑り止めの付いた軍手を着用し、銅線が飛び散る可能性もあるので、念のため保護メガネがあるとより安全ですよ。
処分する前に知っておきたい注意点
最後に、LANケーブルを捨てる上で知っておくべき注意点をいくつかお伝えしますね。
個人情報漏洩の心配はなし
LANケーブルはあくまでデータを「通す」だけのもの。USBメモリのようにデータを記録する機能はないので、ケーブル自体から個人情報やデータが漏れる心配はありません。安心して処分してください。
事業ゴミは家庭ごみに出せない
会社や事務所、店舗などで事業活動に使っていたLANケーブルは「産業廃棄物」にあたります。これを家庭ごみの集積所に出すことは法律で禁止されているんです。必ず専門の産業廃棄物処理業者に依頼して、適切に処理してもらってくださいね。
不法投棄は絶対にダメ!
言うまでもないことですが、公園や山林、道路などに捨てるのは不法投棄という犯罪です。厳しい罰則の対象となるので、絶対にやめましょう。
ゴミに出すだけじゃない?LANケーブルの捨て方と活用法
- 小型家電リサイクル回収ボックスを利用する
- 家電量販店(ヤマダ電機・ケーズデンキ)での回収
- 不用品回収業者なら大量処分も可能
- 未使用品なら売る(買取)という選択肢も
- リサイクル業者への持ち込みや寄付
- 意外と便利?LANケーブルの再利用アイデア
- USBケーブルや電源コードの処分方法
小型家電リサイクル回収ボックスを利用する

自治体のゴミに出す以外で、最も手軽でおすすめなのがこの方法です。実はLANケーブルは「小型家電リサイクル法」という法律の対象品目なんです。
この法律に基づいて、公共施設や家電量販店などに「小型家電回収ボックス」が設置されています。
回収ボックスの主な設置場所
- 市役所、区役所、公民館など
- 地域のクリーンセンター
- 家電量販店の店頭
- 一部のスーパーマーケット
利用は無料で、事前の申し込みもいりません。ボックスの投入口(だいたい縦15cm×横30cmくらい)に入るようにケーブルを束ねて入れるだけ。手軽に処分できるうえ、貴重な金属資源のリサイクルに貢献できる、とても良い方法ですよ。
家電量販店(ヤマダ電機・ケーズデンキ)での回収
小型家電回収ボックスが見つからない場合でも、大手家電量販店の多くが店頭で無料の回収サービスを行っています。
例えば、ヤマダ電機では全国の店舗に小型家電の回収ボックスを設置していますし、ケーズデンキでも店頭のカウンターなどで使用済み小型家電を引き取ってくれます。もちろん、LANケーブルのようなコード類も対象です。
ビックカメラやヨドバシカメラ、エディオンといった他の大手量販店でも同様の取り組みを行っていることが多いですよ。そのお店で買った製品でなくても、ケーブル単体での持ち込みも可能なのが嬉しいポイントですね。
不用品回収業者なら大量処分も可能

オフィスの移転や大掃除などで、大量のLANケーブルを一度に処分したいときや、PC本体やモニターなど他の不用品とまとめて処分したい場合は、不用品回収業者に依頼するのも一つの手です。
電話一本で指定の日時に回収に来てくれるので、分別や運び出しの手間が一切かからないのが大きなメリットです。ただし、当然ながら処分費用がかかります。
悪徳な不用品回収業者に注意!
「無料回収」を謳って軽トラックで巡回している業者には注意が必要です。トラックに積み込んだ後で、「作業費」や「運搬費」などと称して高額な料金を請求されるトラブルが後を絶ちません。業者を選ぶ際は、以下の点を確認しましょう。
・自治体の「一般廃棄物収集運搬業」の許可を得ているか
・事前に無料で見積もりを出してくれて、料金体系が明確か
未使用品なら売る(買取)という選択肢も
もし処分したいLANケーブルが未開封の新品なら、捨てるのはもったいないかもしれません。特に長さが5m以上あるような使いやすいものなら、フリマアプリやネットオークションで需要がありますよ。
中古品の場合、ケーブル1本だけで値段が付くことは稀ですが、CAT7やCAT8といった高性能なケーブルや、大量にまとめて「ジャンク品」として出品すれば、買い手がつく可能性があります。
主な売却方法
- フリマアプリ(メルカリなど):自分で価格設定できるので、比較的高く売れる可能性がある。
- リサイクルショップ:手軽だが、買取価格は非常に安いか、無料引き取りになることが多い。
- PC・周辺機器の買取専門店:他のPCパーツなどとまとめて査定に出すと、値段を付けてくれる場合がある。
リサイクル業者への持ち込みや寄付

処分方法には、社会貢献につながる選択肢もありますよ。
金属リサイクル業者(スクラップ業者)
LANケーブルに含まれる銅は価値のある金属です。個人で持ち込むほどの量になることは稀ですが、法人などで非常に大量(何十kgという単位)にある場合は、金属スクラップとして買い取ってもらえる可能性があります。
NPO法人・支援団体への寄付
発展途上国や国内の福祉施設へPC関連機器を送る活動をしているNPO法人などが、寄付としてケーブル類を受け付けている場合があります。「パソコン 寄付」といったキーワードで検索すると、そうした団体が見つかりますよ。送料は自己負担になることが多いですが、自分の不要なものが誰かの役に立つ、素敵な選択肢ですよね。
意外と便利?LANケーブルの再利用アイデア
捨てる前に「何かに使えないかな?」と考えてみるのもいいかもしれません。LANケーブルは丈夫で長持ちするので、意外なところで活躍してくれます。
LANケーブルの再利用アイデア
- 園芸用のひも:植物のつるを誘引したり、支柱を束ねたりするのに便利。耐候性があるので屋外でも使えます。
- 荷造り・梱包:段ボールや古新聞をまとめるひもとして使えます。
- ケーブルの整理:ごちゃごちゃしがちな他の電源コードなどをまとめる結束バンド代わりに。
- DIY・工作の材料:編んでコースターを作ったり、物を吊るしたりとアイデア次第で色々使えます。
再利用する際は、両端のコネクタ部分をニッパーで切り落とすと、ただの丈夫なひもとして使いやすくなりますよ。
USBケーブルや電源コードの処分方法

最後に、LANケーブル以外のケーブル類の処分方法についても触れておきますね。USBケーブルやPCの電源コードなども、基本的な処分方法はLANケーブルとほとんど同じです。
USBケーブル・電源コードの主な処分方法
- 自治体の分別ルールに従ってゴミとして出す(不燃ごみなど)
- 小型家電回収ボックスに投入する
- 家電量販店の回収サービスを利用する
ただし、いくつか注意点があります。
ACアダプターや破損したコードの注意点
電源コードにACアダプター(黒い箱型の変圧器)が付いている場合、アダプター部分を「小型家電」として別途分別するように指示している自治体もあります。
また、被覆が破れて中の導線が見えているような損傷の激しい電源コードの再利用は、火災や感電の危険があるため絶対にやめてください。
ちなみに、Apple製品の純正USBケーブルや、オーディオ用の高価な電源コードなどは中古市場でも人気があるので、状態が良ければフリマアプリなどで売れる可能性もありますよ。
状況に合わせた最適なLANケーブルの捨て方
お疲れ様でした!LANケーブルの捨て方、意外とたくさんの選択肢がありましたね。最後に、この記事のポイントをまとめておきますので、ご自身の状況に合った最適な方法を見つけるための参考にしてください。
- LANケーブルはコネクタの形状(RJ-45)や内部の芯線の数(8本)で見分ける
- 何ゴミになるかは自治体によって異なり、不燃・可燃・金属ゴミなどに分かれる
- 処分前には必ずお住まいの自治体のウェブサイトや分別ガイドでルールを確認する
- 30cmや50cmを超える長いケーブルは、切るか束ねて粗大ごみを避ける
- 個人情報漏洩の心配はないが、事業で使ったものは産業廃棄物として処理する
- 一番手軽な処分方法は、公共施設や家電量販店の小型家電回収ボックスの利用
- ヤマダ電機やケーズデンキなど多くの家電量販店では店頭での無料回収も実施
- オフィス移転などで大量に処分したい場合は、不用品回収業者が便利
- 不用品回収業者を選ぶ際は、「無料」の謳い文句や無許可の業者に注意する
- 未開封の新品や高性能なケーブルはフリマアプリなどで売れる可能性がある
- 社会貢献をしたいなら、NPO法人などへの寄付という選択肢も検討してみる
- 園芸用のひもや梱包材として再利用するなど、捨てる以外の活用法もある
- USBケーブルや電源コードも基本的にはLANケーブルと同様の方法で処分できる
- 損傷した電源コードの再利用は火災の危険があるため絶対に行わない
- 自分の手間やケーブルの状態、量に合わせて最適な処分方法を選ぶことが大切