ノートパソコンのキーボードは反応しないけどマウスは動く?原因と対処法

ノートパソコンを使っている最中に、突然キーボードが反応しなくなったけれど、マウスは動く――そんな変な状況に陥ってしまったことはないでしょうか?このトラブルはWindows10やWindows11を使用しているパソコンでもよく見られ、原因によって対処法が変わります。

たとえば、キーボードの全体ではなく特定キーが反応しない場合や、知らないうちにキーボードロックがかかっていたというケースもあります。また、ちょっとした再起動や放電だけであっさり直ることもあれば、BIOS設定の見直しが必要な場合もあります。

さらに、内蔵キーボードがダメでも外付けキーボードで正常に動くなら、問題の切り分けがぐっとラクになります。この記事では、こうした症状の原因や直し方を、メーカー別の特徴も踏まえてわかりやすく解説していきます。万が一修理が必要な場合に備え、修理費用の目安やサポートの受け方についても紹介していますので、最後までチェックしてみてください。

  • キーボードが反応しない原因とマウスが動く理由の違い

  • Windows10/11で確認すべき設定や対処法

  • 外付けキーボードや再起動・放電による切り分け方法

  • 修理が必要な場合の費用やサポートの目安

ノートパソコンでキーボードが反応しないがマウスは動く場合の原因

  • キーボードが反応しないのにマウスは動く原因は?

  • Windows10/11でのトラブルの確認方法

  • 特定キーが反応しない場合の原因は?

  • キーボードロックが原因?解除手順は?

  • 再起動や放電による復旧も試してみよう

  • ソフトの干渉や設定ミスの確認方法

  • 外付けキーボードで動作を確認する方法

  • BIOS設定を確認・初期化する方法

キーボードが反応しないのにマウスは動く原因は?

ノートパソコンのキーボードが急に反応しなくなったのに、マウスは普通に使える。このような状態は、決して珍しいことではありません。実は、キーボードとマウスではパソコンとの通信経路が異なるため、どちらか一方だけが動作しなくなることがあるのです。

この現象の主な原因は、大きく分けて以下の3つに分類されます。

主な原因

  • キーボードの物理的な故障

    • ケーブルの接触不良、内部の破損、飲み物をこぼしたなど

  • ソフトウェア・設定の不具合

    • ドライバーの不具合、設定ミス、OSのバグ

  • 入力支援機能や誤操作

    • フィルターキーやマウスキー機能、ロック機能などが意図せず有効化されている

マウスが動くということは、パソコン自体や画面表示に致命的な問題は発生していないというサインでもあります。そのため、焦って電源を切ったり、修理に出したりする前に、以下のような簡単な確認から始めるのが効果的です。

チェックすべきポイント

  • 他のキーは本当に全て反応しないか?

  • 外付けキーボードを使えば動くか?

  • OSやアプリの一時的なフリーズではないか?

  • 最近何かソフトをインストール・設定変更していないか?

原因の特定には少し時間がかかることもありますが、落ち着いて一つひとつ確認すれば、自力で解決できるケースも多くあります。


Windows10/11でのトラブルの確認方法

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Windows10や11を使っていてキーボードが効かなくなる場合、多くのトラブルはソフトウェアや設定の問題が関係しています。特にマウスが動くなら、Windowsの設定メニューから原因を探ることが可能です。

まずは、次の3つの手順でチェックを進めてみてください。

1. デバイスマネージャーの確認

  1. スタートメニューを右クリック

  2. 「デバイスマネージャー」を開く

  3. 「キーボード」を展開し、黄色い警告マークが付いていないか確認

  4. 問題がある場合は「ドライバーの更新」を試す

2. Windowsアップデートの確認

  • 「設定」→「Windows Update」→「更新プログラムのチェック」

  • 保留中のアップデートがある場合はすべて適用

Windowsのバージョンやパッチの不具合で入力機器が誤作動を起こすこともあるため、アップデートの確認は非常に重要です。

3. 入力支援設定の確認

Windowsの「アクセシビリティ」メニュー内にある入力支援機能が、知らないうちにキーボードの動作に影響していることがあります。

  • 「設定」→「アクセシビリティ」→「キーボード」

    • フィルターキー、マウスキー、固定キーがオンになっていないか確認

    • 必要なければオフにする

以上の確認で改善が見られない場合は、次に紹介するような再起動や放電といった初歩的なリセット操作も併用すると良いでしょう。


特定キーが反応しない場合の原因は?

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ノートパソコンのキーボードで「特定のキーだけが使えない」という症状もよくあるケースです。この場合は、全体の故障よりもピンポイントな原因が考えられるため、比較的早く原因を突き止めることができます。

よくある原因

  • ゴミやホコリの詰まり

    • 小さな異物がキーの下に入っていて、接触不良を起こしていることがあります

  • 物理的な破損

    • キーが強く押されたり、落下の衝撃で破損している場合

  • 機能キーの設定ミス

    • Num LockやCaps Lockなどの誤操作により一部のキー入力が変わってしまう

  • テンキー付きノートの特殊設定

    • Num Lockがオフだとテンキー入力ができなくなります

対処方法

  • 柔らかいブラシでキーボードの表面を掃除する

  • エアダスターは慎重に使用(ホコリを押し込まないよう注意)

  • Num Lock/Caps Lockの設定を確認

  • 外付けキーボードで同じキーが使えるか確認して切り分け

物理的な故障でない限り、入力方式の設定を見直すだけで解決するケースも多いです。


キーボードロックが原因?解除手順は?

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何もしていないのにキーボードが効かなくなったという場合、「キーボードロック」が原因になっている可能性があります。これはノートパソコンに搭載されている特殊な機能で、誤って有効にしてしまうことがあります。

キーボードロックの解除方法

以下は、よくある解除手順の一例です(機種により異なります)。

  • Fnキー+F6 / F8 / F11など

    • 鍵マークが印字されているキーを探してみましょう

  • Fnキー+Num Lockキー

    • 特定のノートではこれがロック・解除に対応していることも

  • Windows設定からの無効化

    • 「設定」→「アクセシビリティ」→「キーボード」で、フィルターキーなどをオフにする

ロック状態を見抜くポイント

  • 全キーが無反応なのに、マウスや画面操作は可能

  • 外付けキーボードでは正常に動作する

  • 一部のノートで、起動時にロック状態が記憶されることもある

キーボードロックは誤って設定されても気づきにくい機能のため、原因の見落としに注意が必要です。


再起動や放電による復旧も試してみよう

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トラブルが発生したとき、意外にも「再起動」や「放電」といった基本的な操作で解決することがあります。特にWindowsが長時間稼働していると、一時的なバグやメモリの不具合で入力機器に影響が出ることがあるため、まず試すべき対処法です。

再起動のポイント

  • スタートメニューから「再起動」を選択

  • 作業中のデータは忘れず保存

  • 再起動後、キーボードが復旧しているか確認

再起動で解決する場合は、システム側の一時的な不具合だったと考えられます。

放電の手順(ノートPC)

  1. パソコンの電源を完全に切る

  2. ACアダプタとバッテリー(取り外し可能な場合)を外す

  3. 電源ボタンを10秒以上長押し

  4. 数分放置してから再接続・起動

放電は、パソコン内部に蓄積した静電気が原因でキーボードが誤作動している場合に有効です。とくに夏場の高温環境ではこの方法で改善するケースも多いため、一度試してみる価値があります。


ソフトの干渉や設定ミスの確認方法

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キーボードが急に使えなくなった場合、意外にも原因は「ソフトウェアの設定」や「他のアプリの干渉」だったということがあります。見た目ではわかりづらいので、見落とされやすいポイントです。

よくあるソフト的な原因

  • セキュリティソフトが入力をブロックしている

    • キーロガー対策機能が誤作動しているケース

  • IMEや入力方式の誤設定

    • 日本語入力モードが無効、あるいは異なる言語設定になっている

  • アプリケーションのフリーズ

    • 特定のソフトだけで入力できない場合はアプリ側の問題

解決策まとめ

  • メモ帳など別アプリでキーボードが使えるか試す

  • IMEバーが「オフ」になっていないか確認

  • セキュリティソフトの一時停止

  • 不要な常駐ソフトを終了して挙動をチェック

  • タスクマネージャーからアプリを強制終了

このように、目に見えないソフト面の設定ミスが原因でキーボードが誤作動することはよくあります。再起動やドライバーの更新と併せて、ソフトウェア環境のチェックも忘れずに行いましょう。

キーボードが一部、あるいはまったく反応しない状態になると、真っ先にハードの不具合を疑いがちですが、意外と見落とされがちなのが「ソフトウェアの干渉」や「設定ミス」です。これらは見た目には問題がわからないため、原因の特定に時間がかかることもあります。

まず、アプリケーションによる干渉の可能性から見ていきましょう。たとえば、文字入力中に突然キーボードが効かなくなった場合、それがWordやExcelなど特定のソフトを使っているときだけなら、ソフト側の問題が疑われます。こうした場合は、別のテキストエディタ(例:メモ帳やブラウザ上の検索窓)でキーボードが使えるか確認しましょう。動作するなら、使っていたアプリを一度終了し、再起動することで問題が解決することがあります。

また、セキュリティソフトが干渉して、キーボードの入力をブロックするケースもあります。これはキーロガー対策機能(キーボードの入力を盗まれるのを防ぐ機能)が、誤って通常の入力も止めてしまうことが原因です。このような場合は、セキュリティソフトの設定を一時的に無効化し、問題が改善されるか試してみるのが有効です。

次に「設定ミス」についてですが、Windowsには入力補助のための設定がいくつか用意されています。それが逆に原因になることも。代表的なのは以下の2つです。

機能名 内容 問題になるケース例
マウスキー機能 テンキーでマウスカーソルを操作できるようにする テンキーで数字が入力できなくなる
フィルターキー機能 同じキーの連打を防ぐため、入力間隔を制限する キーを押しても反応が遅い/効かないことがある

これらは「スタート」→「設定」→「アクセシビリティ」→「キーボード」から確認・解除できます。チェックがついていればオフにしてみましょう。

こういったソフトウェア側の設定や干渉は、パソコン本体には問題がないのにキーボードだけが動かなくなる典型的な原因のひとつです。症状が再発しないよう、使用しているソフトやOSの設定はこまめに見直すことをおすすめします。


外付けキーボードで動作を確認する方法

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パソコンの内蔵キーボードが動かない場合、まず試してみてほしいのが「外付けキーボードを接続してみる」方法です。これにより、問題がソフトウェア側かハードウェア側かを簡単に切り分けることができます。

やり方はとてもシンプルで、USBまたはBluetooth接続の外付けキーボードを用意し、ノートパソコンに接続するだけです。もしUSBポートが複数ある場合は、他のポートでも試してみるとより確実です。

外付けキーボードで正常に入力ができるようであれば、次のようなケースが考えられます。

  • 内蔵キーボード自体が故障している

  • ソフトウェア上のバグが内蔵キーボードだけに影響している

  • デバイスの競合や接続不良がある

逆に、外付けキーボードでも同じように反応しない場合は、OSやドライバーなど、より深いシステムレベルでのトラブルが疑われます。その場合は、Windowsのアップデート状況やデバイスマネージャーの状態、最悪の場合は初期化や修理も検討しなければなりません。

また、Bluetoothキーボードを使う場合は、以下の点に注意しましょう。

  • ペアリング設定が完了しているか

  • バッテリー残量があるか

  • 他のBluetooth機器と干渉していないか

このように、外付けキーボードを活用することで、原因を効率よく切り分けられますし、修理までの「とりあえず使える状態」を確保することもできます。1つ持っておくと、いざという時に非常に役立ちますよ。


BIOS設定を確認・初期化する方法

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「いろいろ試したけど、やっぱりキーボードが動かない」そんなときにチェックしたいのが、パソコンの基礎的な制御部分である「BIOS(バイオス)」の設定です。BIOSとは、パソコンが電源を入れたときに最初に動作するプログラムで、ここでキーボードやマウスなど基本的な機器の動作設定が管理されています。

BIOS設定を確認することで、ハードウェアレベルでの誤設定や無効化がされていないかをチェックできます。やり方は以下のとおりです。

BIOSに入る手順(機種によって多少異なる)

  1. パソコンの電源を切る

  2. 電源を入れた直後に「F2」「Delete」「ESC」などのキーを連打(画面に表示されるキーを参考に)

  3. BIOS画面に入ったら、カーソルキーで操作し「Advanced」や「Peripherals」などの設定項目を開く

  4. 「Internal Keyboard」や「USB Keyboard Support」などが有効になっているか確認する

  5. 明らかな誤設定がなければ、「Load Default Settings(初期設定に戻す)」を選ぶ

注意点として、BIOSの画面ではマウスは使えないことがほとんどで、操作はすべてキーボードで行います。もしキーボードが完全に反応しない場合は、外付けキーボードを接続してみましょう。

また、設定をいじる際は慎重に。誤って他の設定を変えてしまうと、パソコンが正常に起動しなくなるリスクもあります。変更前には現在の設定をメモしておくと安心です。

BIOSの設定ミスは非常に気づきにくいトラブル原因のひとつですが、正しく初期化すれば劇的に改善するケースもあります。ソフトウェアの対処で解決できないときの“最終確認項目”として覚えておくと良いでしょう。

ノートパソコンのキーボードが反応しないがマウスは動く時|メーカー別対処と修理費用

  • メーカー別に見るよくある対処ポイント

  • 修理費用やサポートの目安を知っておこう

メーカー別に見るよくある対処ポイント

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ノートパソコンのキーボードが反応しなくなった場合、使用しているメーカーによっては対処方法やサポート体制に違いがあります。「マウスは動くのにキーボードが使えない」というトラブルは、一見同じように見えても、メーカー独自の仕様やソフトウェアによって対処方法が変わるため、メーカーごとの傾向を知っておくことは非常に重要です。

以下に、国内外でよく使われているノートパソコンメーカー別に、代表的な対処ポイントをまとめました。

メーカー名 特徴・注意点 主な対処方法例
富士通(FMV) サポートが手厚く、設定が独自仕様の場合もあり ・FMVサポートQ&Aサイトの利用
・チャット相談(LINE対応)
・特定のキー設定変更に注意
NEC キーボード設定やFnキーの組み合わせに注意 ・「Fn+F11」でキーボードロック解除機能あり
・ドライバ更新は専用ユーティリティから実施
Lenovo(レノボ) ThinkPadシリーズは独自キー配列 ・「トラックポイント」など入力方式をチェック
・BIOS設定にて内部キーボード有効/無効を確認
HP Windowsとの親和性は高いが初期設定に癖あり ・「HP Support Assistant」を活用
・キーボードドライバの自動診断機能あり
Dell BIOSとソフトウェアの連携が強め ・公式サイトから機種別ドライバ確認
・USB外付けキーボードによる切り分け推奨

上記のように、サポート体制が整っているメーカーであれば、公式サイトの「Q&Aページ」や「チャットサポート」を利用することで素早く対処法が見つかる場合があります。また、BIOS設定においてキーボードが無効化されている場合もあるため、各メーカーが提供するサポート情報を一度確認することが大切です。

メーカーごとに機種専用のユーティリティソフトや設定ツールが用意されていることも多いので、「とりあえず共通の対処法」で済ませようとせず、自分のノートパソコンのブランド名・型番で一度調べてみることをおすすめします。


修理費用やサポートの目安を知っておこう

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どうしても自力で解決できない場合、キーボードのトラブルは「修理」という選択肢も視野に入ってきます。ただし、修理となると時間もお金もかかるため、まずは費用の目安やサポート内容を把握しておきましょう。

キーボードの修理費用は、メーカーや保証の有無、故障の程度によって大きく変わります。以下は一般的な目安です。

修理費用の目安(参考)

内容 費用相場(税別) 備考
キーボード単体交換 10,000〜20,000円 部品代+技術料
基板損傷によるキーボード不良 25,000〜40,000円 マザーボード交換が必要な場合がある
点検・診断のみ 3,000〜5,000円 修理を依頼しない場合でも請求されることあり

また、メーカーによっては以下のようなサポート特典や割引も用意されています。

  • 富士通(FMV):Web修理申し込みで割引適用あり

  • Lenovo:公式通販で購入していれば、プレミアムサポート対象の場合も

  • HP・Dellなど外資系:保証期間内なら引き取り修理無料

さらに、メーカーによっては「LINEチャット相談」や「遠隔操作サポート」にも対応しているので、いきなり修理に出すのではなく、まずは以下の順で対応するのがおすすめです。

修理前に確認すべきこと(チェックリスト)

  • 保証期間内かどうかを確認(購入から1年以内が目安)

  • 保証書・領収書などの保管があるか

  • 落下や水濡れなど故意・過失が原因でないか

  • オンラインサポートで自己解決できるか

特に学生や在宅ワーカーの方にとって、ノートパソコンが使えなくなるのは大きな痛手です。ですが、メーカーごとのサポートをうまく活用すれば、修理せずに済むケースもありますし、費用も抑えられることがあります。

「もうダメだ」と諦める前に、まずはサポート窓口に連絡を入れて状況を相談してみることから始めてみましょう。