パソコン作業に欠かせないマウスですが、壊れたり買い替えたりした際の正しい捨て方をご存知でしょうか。マウスが何ゴミに分類されるかは自治体によって異なり、燃えないゴミや燃えるゴミとして扱われるのが一般的です。
また、小型家電リサイクル法に基づき、公共施設の回収ボックスや家電量販店で処分する方法もあり、無料で手軽にリサイクルも可能です。ワイヤレスや有線といった種類、電池の抜き方、キーボードやケーブルの同時処分、事業用・法人での違い、データ消去の必要性など、安全に処分するための注意点も多く存在します。この記事では、あなたの状況に最適なマウスの捨て方を分かりやすく解説します。
- お住まいの地域に合わせたマウスの基本的な処分方法
- ワイヤレス・有線など種類別の捨て方の違いと注意点
- 電池の安全な取り外し方と正しい分別ルール
- 家電量販店やリサイクルボックスを利用した便利な処分方法
7つの選択肢から探す正しいマウスの捨て方
- そもそもマウスは何ゴミになるのか
- 処分前に必ず自治体のルールを確認
- 燃えないゴミまたは燃えるゴミで出す手順
- 小型家電リサイクル回収ボックスに入れる
- 家電量販店の回収サービスを利用する
- マウスを無料で処分する3つの方法
- パソコン処分業者に依頼する選択肢も
そもそもマウスは何ゴミになるのか

使わなくなったマウスの処分方法は、主に3つのカテゴリに分けられます。どの方法が適用されるかは、お住まいの自治体のルールによって決まるため、一概に「これ」と断定することはできません。
主なゴミの分類
- 燃えないゴミ(不燃ごみ)
- 燃えるゴミ(可燃ごみ)
- 小型家電リサイクル
マウスはプラスチックを主材料としながらも、内部に金属部品や電子基板を含んでいます。このため、多くの自治体では「燃えないゴミ」として分類されるのが一般的です。
しかし、自治体が保有する焼却施設の性能によっては、プラスチック製品を「燃えるゴミ」として収集している場合もあります。また、資源の有効活用を推進するため、「小型家電リサイクル」としての回収を推奨している地域も増えています。
処分前に必ず自治体のルールを確認
マウスの処分方法は国が一律に定めているわけではなく、各市区町村の条例やルールに基づいています。そのため、処分する前に必ずご自身の住む自治体の公式情報を確認することが最も重要です。
確認方法は主に以下の3つです。
- 自治体の公式ホームページで「ごみ分別辞典」などを確認する
- 「さんあーる」などのゴミ分別案内アプリを利用する
- 自治体の清掃事務所や環境局に電話で問い合わせる
ホームページやアプリで「マウス」や「小型家電」と検索すれば、正しい分類が見つかります。以下に主要な都市の分類例を挙げますが、ルールが変更される可能性もあるため、必ずご自身で最新の情報を確認してください。
自治体ごとの分類例
| 自治体名 | ゴミの分類 | 備考 | 
|---|---|---|
| 横浜市 | 燃やすごみ | 金属製のものは「小さな金属類」 | 
| 大阪市 | 普通ごみ | 最大の辺または径が30cm以下のもの | 
| 名古屋市 | 不燃ごみ | 30cm角を超えるものは粗大ごみ | 
| 札幌市 | 燃やせないごみ | 指定の有料ごみ袋に入れる | 
| 東京都 新宿区 | 燃えないごみ | 金属・陶器・ガラスごみとして収集 | 
| 東京都 世田谷区 | 不燃ごみ | 他の不燃ごみと一緒に袋に入れる | 
| 東京都 練馬区 | 不燃ごみ | 充電式電池内蔵のものは区では収集不可 | 
注意:上記の表はあくまで一例です。処分ルールは変更されることがあるため、必ずお住まいの自治体の公式サイトで最新情報を確認してください。
燃えないゴミまたは燃えるゴミで出す手順

自治体のルールで「燃えないゴミ」または「燃えるゴミ」に指定されている場合、以下の手順で処分します。これは最も手軽で一般的な方法です。
処分の手順
- 電池を抜く:ワイヤレスマウスの場合、必ず本体から電池を取り外します。(電池の処分方法は後述)
- 指定の袋に入れる:自治体が指定する有料または無料のゴミ袋にマウスを入れます。
- 収集日に出す:決められた曜日の朝、指定された収集場所に出します。
とても簡単ですが、最も重要なのは「電池を必ず抜く」という点です。電池を入れたままゴミに出すと、収集車や処理施設で圧力がかかった際に発火し、火災を引き起こす原因となり大変危険です。
粗大ごみになる可能性は?
自治体によっては一辺の長さが30cmや50cmを超えると「粗大ごみ」扱いになりますが、一般的なサイズのPCマウスがこれに該当することはほとんどありません。
小型家電リサイクル回収ボックスに入れる
環境に配慮した処分方法として、「小型家電リサイクル」があります。これは「小型家電リサイクル法」に基づき、マウスなどに含まれる金・銀・銅・レアメタルといった有用な資源を再利用するための制度です。
回収ボックスの設置場所
回収ボックスは、主に以下のような場所に設置されています。
- 市区町村の役所、公民館、図書館などの公共施設
- 一部のスーパーマーケットやショッピングセンター
- 家電量販店の店頭
具体的な設置場所は、自治体のホームページでリストが公開されていることが多いので、事前に確認しておきましょう。
利用方法
利用方法は非常にシンプルです。
- 電池を抜く:ゴミに出す際と同様、必ず電池は取り外します。
- ボックスに投入する:設置されている回収ボックスの投入口に、マウスをそのまま入れるだけです。
費用は無料で、事前申し込みも不要です。ただし、ボックスには投入口のサイズ(例:縦15cm × 横30cmなど)が定められており、それを超える大きさのものは入れられません。
家電量販店の回収サービスを利用する

多くの家電量販店では、小型家電リサイクル法に基づいてマウスの店頭回収を行っています。新しいマウスを買いに行くついでに古いものを処分できるので便利です。
ただし、店舗によって回収の条件(無料か有料か、対象品目など)が異なるため、注意が必要です。
| 家電量販店 | 回収方法 | 料金 | 備考 | 
|---|---|---|---|
| ヨドバシカメラ | 店頭の回収ボックス | 無料 | 投入口に入る小型家電が対象 | 
| ビックカメラ | 店頭の回収ボックス | 無料 | 一部店舗を除く。有料の宅配リサイクルも有り | 
| ヤマダデンキ | 店頭回収 | 店舗による(無料/有料) | ボックス設置またはカウンターでの受付 | 
| ケーズデンキ | 店頭のサービスカウンター | 有料(例: 550円) | 一点あたりの料金設定 | 
| エディオン | 店頭のサービスカウンター | 有料(例: 550円) | フランチャイズ店では実施していない場合あり | 
注意:上記の情報は変更される可能性があります。利用する際は、必ず事前に各店舗の公式サイトで最新の回収ルールを確認するか、直接店舗に問い合わせてください。
マウスを無料で処分する3つの方法
「できるだけお金をかけずにマウスを処分したい」という場合、以下の3つの方法がおすすめです。
① 自治体のゴミ収集を利用する
「燃えないゴミ」や「燃えるゴミ」として、通常の収集日に出す方法です。指定のゴミ袋代がかかる場合はありますが、処分自体に手数料はかかりません。最も手軽で一般的な無料処分方法です。
② 小型家電リサイクル回収ボックスを利用する
公共施設などに設置されたボックスに投入する方法です。手数料は一切かからず、無料で資源リサイクルに貢献できます。
③ 一部家電量販店の無料回収サービスを利用する
ヨドバシカメラやビックカメラなど、無料で店頭回収を行っている店舗に持ち込む方法です。買い物のついでに立ち寄れるのがメリットです。
パソコン処分業者に依頼する選択肢も

もし、マウスだけでなくパソコン本体も一緒に処分したい場合は、パソコン専門の処分・リサイクル業者を利用するのも一つの手です。
多くの業者では、パソコン本体を無料で回収しており、その際にマウスやキーボード、ケーブルといった周辺機器も無料で同梱して引き取ってくれます。
パソコンのデータ消去サービスも提供している業者が多く、情報漏洩の心配なくまとめて処分できるのが大きなメリットです。
種類・状況別のマウスの捨て方と重要注意点
- ワイヤレスと有線で捨て方は違う?
- ワイヤレスマウスの電池の抜き方と分別
- 充電式内蔵バッテリーの安全な処分方法
- キーボードやケーブルを一緒に捨てるには
- 事業用・法人のマウスは処分方法が異なる
- マウスのデータ消去は必要?
- 処分前に確認したい5つの注意点
- 【総まとめ】最適なマウスの捨て方を見つけよう
ワイヤレスと有線で捨て方は違う?
ワイヤレスマウスと有線マウスの基本的な捨て方(ゴミ分別、リサイクル)は共通です。しかし、最大の違いは「電池」の有無とその扱いにあります。
- 有線マウス:
 電池が含まれていないため、特別な注意は不要です。自治体のルールに従って、そのままゴミに出すかリサイクルに出します。
- ワイヤレスマウス:
 乾電池式または充電式(内蔵バッテリー)の電池が使われています。処分する際は、電池に関する正しい処置が必須となります。
ワイヤレスマウスの電池の抜き方と分別

乾電池式のワイヤレスマウスを処分する際は、以下の手順で必ず電池を取り外し、正しく分別してください。
電池の抜き方
- マウスの底面にある電池カバーを探します。
- カバーをスライドさせるか、爪をかけて開けます。
- 中に入っている乾電池(単3、単4など)を取り外します。
取り外した乾電池の処分方法
取り外した乾電池は、マウス本体とは絶対に一緒に捨ててはいけません。
多くの自治体では、乾電池を「有害ごみ」や「危険ごみ」として、他のゴミとは別の収集日を設けています。処分する際は、電池のプラス極(+)とマイナス極(-)にセロハンテープやビニールテープを貼って絶縁し、ショートを防ぐ必要があります。
電極を絶縁しないまま複数の電池をまとめて保管・廃棄すると、ショートして発熱・発火する恐れがあり非常に危険です。
充電式内蔵バッテリーの安全な処分方法
充電式のワイヤレスマウスには、リチウムイオン電池などの充電式バッテリーが内蔵されています。これらのバッテリーは、ユーザーが自分で安全に取り外せるようには設計されていません。
内蔵バッテリーの分解は厳禁!
無理にマウスをこじ開けてバッテリーを取り出そうとすると、バッテリーを傷つけてしまい、発火や破裂、感電といった重大な事故につながる恐れがあります。絶対に自分で分解しないでください。
内蔵バッテリー式のマウスを処分する際は、以下の方法が最も安全で推奨されます。
- 小型家電リサイクル回収ボックスに入れる
- 家電量販店の回収サービスに持ち込む
これらの回収ルートでは、専門の施設で適切に分解・処理されるため安全です。もし自治体のゴミとして出す場合は、「リチウムイオン電池内蔵製品」の捨て方に関する特別なルールが定められていないか、必ず確認してください。
取り外せる充電式電池の場合
もし製品が、取り外し可能な充電式電池(ニッケル水素電池など)を使用している場合は、それを取り外して家電量販店などに設置されている「小型充電式電池リサイクルBOX」に入れてください。これも絶縁処理を忘れずに行いましょう。
キーボードやケーブルを一緒に捨てるには

マウスの買い替えに伴い、キーボードやケーブル類も一緒に処分したいケースも多いでしょう。
キーボードの捨て方
キーボードもマウスとほぼ同じ方法で処分できます。「燃えないゴミ」「燃えるゴミ」「小型家電リサイクル」のいずれかが適用されます。
ただし、キーボードはマウスよりもサイズが大きいため、自治体が定める「粗大ごみ」の規定(例:一辺が30cmを超えるもの)に該当しないかを確認する必要があります。ワイヤレスキーボードの場合は、マウス同様に必ず電池を抜いてください。
ケーブル類の捨て方
USBケーブルや充電ケーブルなどの捨て方は、自治体によって分類が大きく異なります。「燃えないゴミ」「燃えるゴミ」「小さな金属類」「資源ごみ」など様々です。
多くの場合、束ねてから指定の袋に入れるよう指示されています。小型家電リサイクルボックスでは、マウスなどの本体と一緒に入れられる場合もあります。
事業用・法人のマウスは処分方法が異なる
会社や事務所など、事業活動に伴って出たマウスは「産業廃棄物」に分類されます。これを家庭ごみとして自治体の収集に出すことは、法律(廃棄物処理法)で禁止されており、不法投棄と見なされます。
事業用のマウスを処分するには、以下のいずれかの方法を取る必要があります。
① 産業廃棄物処理業者への委託
都道府県から許可を得た産業廃棄物処理業者と契約し、処理を委託します。マウスは主に「廃プラスチック類」と「金属くず」の混合物として扱われます。処理の際には、適正な処理を証明するためのマニフェスト(産業廃棄物管理票)の交付が必要です。
② 法人向け回収サービスの利用
パソコンメーカーや専門のリサイクル業者が提供している、法人向けのIT機器回収サービスを利用します。パソコンや他のOA機器とまとめて回収を依頼でき、データ消去証明書の発行といったサービスも利用できる場合があります。
マウスのデータ消去は必要?

結論から言うと、ほとんどの一般的なマウスではデータ消去の作業は不要です。
通常のマウス(光学式、レーザー式など)には、ユーザーの個人情報やファイル、閲覧履歴などを記録するための記憶装置(メモリやストレージ)は搭載されていません。そのため、そのまま処分しても情報が漏洩する心配はありません。
高機能マウスの場合は初期化を推奨
ただし、一部のゲーミングマウスや高機能マウスには、ボタンの割り当て設定やマクロ(一連の操作を自動化する機能)を保存するための「オンボードメモリ」が内蔵されていることがあります。
これらが直接個人情報に結びつくことは稀ですが、気になる場合は、メーカーが提供する専用のソフトウェアを使って設定を工場出荷時の状態にリセット(初期化)することをおすすめします。リセット方法は製品の取扱説明書や公式サイトで確認できます。
処分前に確認したい5つの注意点
最後に、マウスを安全かつ適切に処分するための重要な注意点を5つにまとめました。処分する前にもう一度確認しましょう。
- 必ず自治体のルールを確認する
 すべての基本です。思い込みで捨てず、公式ホームページなどで正しい分別方法を確認しましょう。
- ワイヤレスマウスの電池は必ず取り外す
 電池を入れたままの廃棄は、ゴミ収集車や処理施設での火災の原因となり非常に危険です。
- 取り外した電池は正しく分別・絶縁する
 乾電池は「有害ごみ」、充電式電池は「リサイクルBOX」へ。電極にテープを貼る絶縁処理を忘れずに行いましょう。
- 内蔵バッテリー式の分解は絶対にしない
 発火・破裂・感電の危険があります。分解せずにリサイクルに出すのが最も安全です。
- 事業用と家庭用を混同しない
 会社で使ったマウスは産業廃棄物です。家庭ごみには絶対に出さないでください。
無許可の回収業者に注意
「無料で何でも回収します」と宣伝しながらトラックで巡回している業者の中には、後から高額な料金を請求したり、回収したものを不法投棄したりする悪質な業者が存在します。処分は自治体のルールや信頼できる業者に依頼しましょう。
【総まとめ】最適なマウスの捨て方を見つけよう
この記事では、マウスの様々な捨て方について解説しました。最後に、重要なポイントをリストで振り返りましょう。
- マウスの捨て方は主に「燃えないゴミ」「燃えるゴミ」「小型家電リサイクル」の3つ
- どの分類になるかは自治体のルール次第なので、処分前の確認が必須
- 最も一般的なのは自治体のルールに従いゴミ収集日に出す方法
- 環境に配慮するなら公共施設などの小型家電リサイクル回収ボックスがおすすめ
- 回収ボックスは無料で利用でき、事前申し込みも不要
- ヨドバシカメラやビックカメラなど一部家電量販店では無料で店頭回収を実施
- ケーズデンキやエディオンなど有料で回収する家電量販店もある
- ワイヤレスマウスは処分前に必ず電池を抜くことが鉄則
- 取り外した乾電池は「有害ごみ」などで分別し、電極をテープで絶縁する
- 充電式内蔵バッテリーは無理に分解せず、そのままリサイクルに出すのが安全
- キーボードもマウスとほぼ同じ方法で処分できるが、サイズに注意が必要
- ケーブル類は自治体によって「不燃」「可燃」「金属類」など分類が異なる
- 会社で使ったマウスは「産業廃棄物」となり、家庭ごみには出せない
- 通常のマウスは記憶装置がないため、データ消去は基本的に不要
- 安全な処分のために、電池の取り扱いと自治体のルール遵守を徹底する
